おせんべいの詰め合わせを買ったら、こんな懐かしい砂糖をかけたおせんべいが入っていました。
このおせんべいを見ると、必ず思い出す人がいます。
それは2001年、中国6都市を一緒にツアーしたアメリカ人のカントリーシンガー、Monica Gomez(モニカ・ゴメス)さん。
テキサスに住む彼女は、シンガーソングライターで、音楽の先生もやってるベテランのシンガーでした。
経験の少ない未熟な私が、いきなり8,000人の海外のスタジアムに放り込まれて歌う事・・・。それは本当に今思えば、想像を絶する無謀な事でした
そして先々の予定が分からず、次々と変わるスケジュール。中国語もチンプンカンプンだし、移動も過酷だったし、前半はとてもナーバスになっていました
それを無事に乗り切れたのは、この母のような優しいMonicaがいたから。
本番前、私はステージ袖でさぞや情けない顔をしていたんでしょう、一緒に呼吸を整えてくれたり、ジョークを言ってリラックスさせてくれたり、本当にお母さんのように優しく支えてくれました
主催者の中国人をはじめ、アメリカ人、ドイツ人、オーストラリア人のアーティスト達との多国籍軍で一緒に中国を旅した3週間。最初は距離があった各々も、旅をする間に良い仲間になっていきました。
いつもツアーバスの中で、みんなに気を配ってくれる優しいMonica、この砂糖がけをしたおせんべいが、たいそう気に入ったらしく、ドライブインで大量に買い込んではツアーバスのなかで、おせんべいの袋を片手に、
“Want some rice cakes?(ライスケーキいかが?)”
ってみんなに聞いてました。
「rice cake」は普通「お餅」。「おせんべい」と言えば「rice cracker(ライス・クラッカー)」なんでしょうけど、お砂糖かかってて甘いから「rice cake」なのかなぁ~?なんて
日本に帰ってから、一緒に撮った写真をMonicaに送る時、このrice cakeを一緒に送ったら、とても喜んでくれました
今でもたまにメールで近況報告をしています。
この3週間の経験があったからこそ、今でも歌を歌わせてもらえているのだと思います。それを支えてくれたMonicaに心から感謝
(2001年瀋陽にて。しゃがんでいる私の後ろ、向かって一番左後ろがMonica。)