先月香港に行った時に、今流行っている映画のDVDを何本か買って来ました。
というのも、最近ではTSUTAYAのアジアコーナーはほとんど韓流で占められ、
「香港映画はどこへ行ってしまったの?」
というほど、少ししか置いてなくて、なかなか日本で見る事が出来なくなって来ているからです。
前はリージョンコードが違って、うまく再生出来ないって言う事もありましたが、ブルーレイになってからは、日本と香港は同じリージョンコードなんです
ウィキペディアで調べても、香港が日本と一緒だって分からなかったんだけど、香港のHMVで教えてくれました
その中の一本、今中華圏で大ヒットしている「桃姐(A Simple Life)」、邦題「桃さんの幸せ」を紹介したいと思います。
監督は日本でも何度か撮影をしたことのある香港の有名女流監督、アン・ホイ。主演はアン・ホイ監督と何度もタッグを組んでいる有名俳優アンディ・ラウ。
実は、うちの老公(ロウゴン・広東語で旦那さん)は、留学生だった時にこのアン・ホイ監督のアンディ・ラウ主演作品でお仕事しているんです。
1991年の「極道追踪 (Zodiac Killers)」という作品で、 アンディ・ウラが演じた留学生Benは、Engiish NameがBenであるうちの旦那さんがモデルになっているそうです。
そんな昔からタッグを組んでいるお二人のこの作品、ヴェネチア国際映画祭で主演女優賞を受賞、台湾、香港の賞も総なめにしました。
アンディ・ラウは「インファナル・アフェア(無間道)」のような刑事やヒーローみたいなイメージが強いですが、今回はエアコンの修理工やタクシー運転手と間違われるような、お洒落にも気を使わない映画のプロデューサー、ロジャーを演じます。
このロジャーの家にずっと住み込みで働いていたメイドの桃(タオ)さん=桃姐(タオジエ、タオお姉さん)が倒れた事で気づかされる、家族同然の桃姐への思い。香港のメイドさん事情について先日書きましたが、住み込みで働く彼女達は、同じ家に長く勤めると家族同然になるのです。
このロジャーや桃姐は実在の人物で、ロジャーは実際、この映画のプロデューサーでもあります。
とにかく、桃姐役の女優、ディニー・イップの演技が素晴らしい。60代半ばで70過ぎの桃姐を演じるのですが、この方、すごい綺麗な女優さんなのに、ノーメイクというか、逆に老けメイクをしているんでしょうね、この桃姐を演じて、「女優魂ここに見たり!」の素晴らしい演技でした。
そして、何と!ツイ・ハーク、サモハン・キンポーの二人が監督役で、また、香港の有名俳優やスタッフがずらっと友情出演する豪華さ。香港映画ファンにはたまらない作品です
日本でも現在Bunkamuraル・シネマ他、全国の映画館で数か所上映中です。来年にかけて、全40館で上映される予定だそうです。
予告編です。
見ると切なくなる。親孝行したくなる。
香港映画と言えば、カンフー、アクション、マフィアばかりじゃありません。
しみじみと感動する香港映画でした