7月26日、アメリカ映画界の巨匠、スタンリー・キューブリックの命日の夜。
俳優、榊原利彦さんの一人芝居、『スタンリー キューブリックはかく、語りき4』を拝見させていただきました!
圧巻のお芝居と心からのおもてなし。
打合せから開演ギリギリに駆けつけると、すでに満員の会場では、皆さんオードブルをつまみながらお酒を飲んで、ワイワイ楽しみながら榊原さんが舞台に出てくるのを待っていました。
しばらくして舞台が始まると、シーーーンと榊原さん一人の演技にお客さん達がグイグイ惹きこまれて行きます。最前列の席で見させていただいた私も、その一人です。
題名の通り、榊原さんがスタンリー・キューブリックとして一人語りをするのですが、目の前にいるのは確かに榊原さんだし、日本人だし、日本語で話しているんだけど、どう見ても、もう日本人には見えないんです。私の眼には、ずーーーーっと外国人に見えていました。本当に役者さんってスゴイ!
一人舞台でこんなに飽きずに魅せられるのも、榊原さんご本人のオーラと演技力、そして素晴らしい脚本の力ですね。
脚本は、奥様の榊原玉妃さん。
玉妃さんは、何かテーマが急に閃くんだそうです。まるで何かに、誰かに呼ばれて書かされているような、不思議な力がそこには働いているみたいですね。
ご夫婦、二人三脚でひとつの舞台を作り上げていて、とても素敵な、本当に理想のコラボレーションです。
実は、お芝居が終わった後にもどんどん美味しいビュッフェ形式のお料理が出て来たのですが、実はこのお料理、オードブルからすべて、榊原さんご自身が手料理をふるまうという、本当に粋な演出。何と朝5時から仕込みされたそう(!)で、ゲストを心からおもてなしするという、根っからのエンターテイナーなんだなぁ、ととても感動しました。
私だったらステージがある日は、極力ギリギリまで寝たいですよ。ホント。榊原さんは、お客様への愛しかないなぁ~
翌日は榊原さんのお誕生日だったのですが、その日、私ははまだ仕事があって、翌朝からメディカル・チェックだったので、最後までいられなかったのですが、時間ギリギリまで、榊原さんの美味しい手料理、堪能させていただきました♪
榊原さんとのご縁。
この舞台にお誘いくださったのも、榊原さんご夫妻をご紹介してくださったのも、私が以前、上海でコンサートした時に取材でお世話になった、とあるディレクターさんのおかげでした。
このディレクターさんは、後から知ったのですが、某ハリウッド女優が出演した映画も監督されたこともあるし、英語も中国語も堪能なので、国際的な作品を色々手掛けているスゴイ方です。
榊原さんのことは、私はもちろん俳優さんとして一方的に存じ上げていましたし、実は私が老公(ロウゴン・夫)の映像の仕事を手伝い始めた2005年、初めてお手伝いした作品が、榊原さん(当時芸名:咲輝さん)主演の『起業士天馬2』という作品でした。
実はこの『起業士天馬』のモデルとなった実業家さんにも、別で歌の依頼があり、過去にイベントで歌わせていただいたという不思議なご縁もあります。
そんなご縁もあったおかげか、実は初対面はいきなり榊原さんのご自宅訪問という、不思議な出会いでした。そのディレクターさんと、もう一人初対面の方で、海外のドキュメンタリーなどたくさん作られている女性プロデューサーさんとお伺いしました。
初対面なのにご自宅にいきなり伺うので緊張していたのですが、その時も、今回の舞台のように、ご夫妻で心づくしの温かいおもてなしをしてくださって・・・キューブリックの話はじめ、色々な映画や役者さんのお話など、たくさん教えてくださいました。面白くて、楽しくて、お昼に伺ったのに気が付けば夜・・・すっかり長居してしまいました。
スタンリー・キューブリックという偉大な名前はもちろん知っていましたが、何せ映画に目覚めるのが遅かった私は、ジャック・ニコルソンの恐ろしい表情でお馴染みの『シャイニング』のビジュアルや、『2001年宇宙の旅』の素晴らしい音楽は知っていても、知識がまったくありませんでした。
これをきっかけにがぜん興味が沸いて、遅ればせながらキューブリック作品を見ようと思っています。
榊原さんご夫妻ももちろん、もう一人ご紹介いただいた女性プロデューサーの方も素敵で、彼女の国際的なドキュメンタリー作品も号泣しながら見させていただいたりしていて、その後も素敵なご縁が広がっています。
これも、やっぱり音楽が出合わせてくれたご縁なんですよね。
私の人生、結局これしかないようです。というか、これだけで充分なのかも知れない。
素敵なご縁に今日も感謝・・・。