起業・経営・制作会社

コロナ融資の借り換え。(日本政策金融公庫のコロナ融資は2024年6月末まで延長!)

公庫のコロナ融資6月末まで延長決定。

今日は珍しく取締役として、まじめな会社の資金繰りのお話を。
コロナ融資の返済、不安な方のご参考になるかも知れないと思って、書きます。

いわゆるゼロゼロ融資、コロナ融資が返済できずに倒産件数が爆増していると騒がれている昨今。
当社も2020年に日本政策金融公庫コロナ融資を借りましたが、翌2021年5月、思ったよりもコロナが長引きそうだと判断し、公庫さんに相談して融資額を20%増額して、借り換えをしました。

返済据え置き期間の2年が終わり、昨年2023年の5月からガッツリ元金の返済が始まりました。
コロナも終わり、事業も上向きになって来たのですが、不安定なエンタメの仕事をしているのに、毎月結構な額の現金が返済で出ていき、これが数年続くのか・・・と少し不安を覚え、資金繰りの不安を少しでも解消したいと思っていた時、

「日本政策金融公庫のコロナ融資が2024年6月末まで延長」

というニュース。
3月末まで延長しているのは知っていたけど、さらに延長かぁ~うちも対策しておいた方がいいかなぁ~と、思い切って再度の借り換えを公庫さんに申し込んでみました。

(ほぼ満開の近所の桜🌸。)

現在のコロナ融資は、コロナ禍のひどい頃よりも、利率は悪くなるのですが、それでも普通の融資枠よりも断然安く借りられるのでお得。でも倒産ラッシュの今は、コロナ禍の時とは違って審査がとても厳しい特に設備投資ではなく、運転資金を借りるのは厳しい、と聞いていたのでドキドキでした。

借り換え申し込みから面談まで。

まずは3月下旬、Webから申し込み。以下の資料が必要です。

〇必要書類
・『新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書 』(サイトからダウンロード)
・直近2期の決算書写し

これらの資料を添付して、融資の申込みを入力します。(借り入れ希望金額、返済年数、据え置き期間など)

すると、早速数日でお電話があり、以下のものを持って、4月初旬に面談を、とのこと。

〇面談時必要書類
・会社の通帳
・社長の個人口座の通帳
・企業概要書(公庫さんのサイトに載っているフォーマットを使用しました)
・経営計画書(企業概要書に書ききれない自社の強み、過去の代表的な仕事、市場動向、今後の経営方針などをフリーフォーマットで熱く書きました)
・社長の免許証(写真入り身分証明書)
・税金の納付証明書(法人税、消費税)

この必要書類をお伝えされた時に、他からの借り入れ、クレジットカードや車、家などのローンがあれば、その書類、と言われましたが、他からの借り入れは一切ないので、うちは関係なし。

そして、うちの会社の決算は5月末〆なのですが、

「決算から半年以上経っているので、今期の試算表が出せますか?」
と言われたので、
「昨年末までなら税理士さんにまとめてもらっています」
と言うと、
「今週末までにその試算表をメールでください」
とのことで、税理士さんに試算表をまとめてもらってメールで送りました。

そして、それに加えて、今年に入ってからの売上状況なども知りたいとのことで、

・今期の売上実績&予想、来期の売上予想額

も別途、表にして持参しました。

4月頭:面談
事業内容のこと、コロナの影響について、現状の回復状況、今後の経営方針、など事細かにヒアリングされました。
色々話をして、今希望している2年間の据え置き期間を設けると、結局後々の月々の返済額が高くなるから、今の不安を解消したいなら、据え置き期間無しにして返済期間を長くし、月々の返済額を少なくしていく方がいい、などアドバイスをいただきました。

また、私の提出した『新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書 』は、直近の月の売上が、前年同月と比較して5%以上、下がっていたので、その旨を書いて提出していたのですが、
「これって、昨年の方がコロナの状況はひどかったから、コロナの影響を受けて下がっている、ということにはなりませんよね?そうなると、コロナ融資での借り換えは難しいので、期間も最長で7年間に(コロナ融資だったら最長20年間!)、利率も高くなります」
と。
申し込み時に、コロナ融資の条件↓

最近1ヵ月間の売上高または過去6ヵ月(最近1ヵ月を含みます。)の平均売上高が前6年のいずれかの年の同期と比較して5%以上減少している方

に当てはまっているからいいのかな、とあまり考えずに書いてしまったのですが、そう言われれば、数字がたまたま下がっているだけで、コロナの影響を受けている、というコロナ融資の主旨には沿っていない。。。
でもなぁ~、この半年は、高知県での香港映画の撮影を受けて、制作費が結構入っていたから、おかげ様で売上的には好調だったのです。
「あ~・・・では、普通の融資に切り替えるよりも、利率の低い、今のコロナ融資のまま、頑張って返してしまった方が得策ですか?」

と聞いたら、公庫の担当者の方が過去の資料を見て、

「御社は平成30年度の業績がとても良かったですね。この頃と比べてみれば、もしかして当てはまるのではないですか?」

と教えてくださいました。
帰って過去の決算書を確認して、ご担当者のアドバイス通り、その年の同期間を比較すると、今期の売上は半分以下!早速『売上減少の申告書』を修正してメールで送ったら、

「これで進めてみますね!」

と言ってくださり、翌日、

「ご希望通り、お借り換えが決まりました!」

とお電話が。。。
これで、無事、月々の返済額が半分くらいになりました!ほっ。。。
返済期間は伸びちゃいましたけどね。。。

公庫さんの融資って厳しい、門前払いされる、とか良く聞いていますが、ご担当者はこちらのことを親身に考えてくださって、少しでも条件良く貸せるように一緒に考えてくださるんだなぁ、と感激しました。

でも当然ながら、この辺りは答えられるように資料を作ったり、準備をしておいたりした方がいいと思います。

・自分たちの事業のこれまでの実績と経験
・他社にはない自社の強み
・事業の数字をきちんと把握していること
 (うちの仕事はプロジェクトが多岐にわたるため、こういう仕事は大体平均どのくらいの売上なんですか?利益率は?など聞かれました)

そして、通帳には今の残債よりも少し多い現金がまだあり、現在の仕事が復調していることが説明できる試算表、資料があったことも大きいと思います。

融資に対する考え方の変化。

サラリーマン家庭で育った私は、
「借金は利息がもったいない」
とか
「借金なんて背負わない方がいい」
とか借金自体に抵抗があって、コロナ融資を最初に借りた時のブログを見ると、
「もし業績が良かったら3年目の最後に一括繰上げ返済も出来る」
なんて、アホ丸出しで書いてましたね(笑)

翌年、借り換え時には公庫の方に、
「返済が厳しかったら、リスケ(返済期間をリスケジュールする)よりも、借り換えの方が今後の信用情報に影響がないですよ」
とアドバイスをいただくほど、融資について知識がありませんでした。
本当に日々勉強中です。

でも、コロナ禍を経験した今、今後、コロナみたいな疫病はもちろん、天災や戦争、リーマンショック的な経済危機など、未曽有の危機がいつ訪れるか分からないから、借りられる時に借りて備えておき、資金繰りを良くして倒産を防いで事業を遂行していく、というのが会社経営にとっていかに大事なことなのか、ということを学びました。
次にコロナみたいな悲劇が起きた時、今回みたいなサポートが国から再び受けられるのか?それは怪しいですから。。。

そういう経営や経理のことも、今はYouTubeで学べる時代。ありがたいです。

良く見てるのは、脱・税理士スガワラくんチャンネル~!

三重県出身の童顔の税理士さん、スガワラさんの方言があたたかく、私のような数字が苦手な人にも説明が分かりやすく、聞き役のミシロ君の計算苦手でポンコツっぽい可愛さが魅力のチャンネルです。
自分に関係ないテーマでも、お二人のやり取りがほっこりして、つい見てしまう中毒性があって、なおかつ勉強になるチャンネルです。

人生100年時代ですから、将来を見据えて、細~く長~く、自分がやりたい仕事を何歳になっても続けていけるように、これからも勉強頑張ります!!

そして、貸してくださった公庫さんに感謝して、大事に資金を使って事業をして稼ぎ、きちんと返済と納税、頑張ります!

アーカイブ

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA