中国

日本のバンドを歓迎してくれた思い出の地、重慶。

先日、重慶飯店でお祝いしてくれた清乃ちゃん。実は彼女はまったく知らなかったのですが、重慶というのは、長年ボーカルを務めるGYPSY QUEENというバンドでとてもお世話になった、私にとって、とても思い出深い場所なのです。
それを懐かしく思い出してしまい、このブログを始める前のことでもあったので、改めて振り返って書いてみたいと思います。

重慶との出会い~2002年 日中国交正常化30周年ツアー

重慶との出会いは、2002年「日中国交回復30周年記念事業 GYPSY QUEEN中国横断演奏会」という外務省主催のコンサートツアーで大連、北京、長春、上海、重慶GYPSY QUEENで周ったのですが、その最終地が重慶でした。

重慶は国の直轄市で省には属していませんが、以前は四川省に属していたので、重慶と言えば、麻辣(マーラー)という山椒と唐辛子が効いた四川料理や火鍋が有名。北京、上海、天津に次いで4番目に中国の直轄市となった重慶は3000万人以上の人口を誇る、人口世界最多の都市でもあります。

そんな四川文化のこの重慶に初めて着いた時、領事館の方から、戦時中、日本軍が重慶を爆撃したことから、「日本鬼子(リーベングイズ・日本人への蔑称)」と言われたりしている、ということを聞いて、緊張感が走ったことを覚えています。

会場の西南政法大学に着いて、準備をし、お昼には、大学の先生たちと会食。
日本から来たロックバンドに硬い顔をされていた大学の先生たちとの会食時、アコースティックで四川民謡「康定情歌」を歌ったら、先生たちのお顔がパーーーッと明るくなり、先生たちとの距離が一気に縮まりました。

そして、その後の体育館でのコンサートでも、つたない中国語を交えてMCをし、同じ四川民謡を今度はロックアレンジで演奏したら大盛り上がりに。3,000人の会場が大合唱となり、一生忘れられない景色となりました(涙)。
そして、コンサート後には予定になかった打ち上げをしてくださり、大学の先生たちも、「五粮液(ウーリァンイェ・ごりょうえき)」という高級な蒸留酒、白酒(バイジゥ)をふるまってくれたのでした。

(西南政法大学の客席)
(2002年 西南政法大学ステージ)

2003年「月色陽光演唱會」in 重慶人民大礼堂。

西南政法大学での大成功を受けて、2003年には、重慶人民大礼堂で3,000人のソロコンサート、「月色陽光演唱會」が開催されました。
記者会見の様子はこちら。

会場はこちらのでっかい大礼堂。

(”吉普賽女郎”はバンド名、GYPSY QUEENの中国語名です。)
(リハの様子)
(友好活動の時に必ずやっていた国旗パフォーマンス。)
(ステージでは、良くお花を渡されます)
(フィナーレ!)

地元の新聞にも取り上げられました。

2004年「但願人長久演唱會」in 珊瑚露天劇場。

そして、大礼堂での成功を受け、また翌2004年も重慶での単独公演が決定。
題して「但願人長久演唱會」。香港のジュエリーメーカーのスポンサードを受け、こんな素敵なビジュアルも撮影してもらいました。

記者会見にて。

今度の劇場は更にでかい4,000人の屋外劇場、『珊瑚露天劇場』

すごく盛り上がり、打ち上げでは車のボディにサインを頼まれ、これまでサインした一番高価なものとなりました(笑)

こちらもたくさんニュースにしていただきました!

(ビジュアルのせいで、「天使降臨重慶」と(笑))

反日運動や大地震の中でも。

そして、翌2005年。
中国で反日運動が巻き起こりました。
おかげで、春に政府から呼ばれて出演予定だった北京での大きなイベントも安全面から出演中止に。

そんな状況だったにも関わらず、重慶の皆さんは私達に声をかけてくださり、四川外語学院での単独公演「吉普賽女郎友情演出2006 中日歌謡演唱会」が実現しました。

それでも私たちにとって反日運動の影響は大きく、2005年の重慶以来、しばらく中国ツアーは行けず、ASEAN各国での活動をメインにしていました。

そんな折、2008年、四川大地震が起こりました。

お世話になった重慶が大変なことに!
と、私たちはその恩返しにチャリティとして四川大地震ツアーを敢行しました。
2008年には北京で、2009年には上海で。
そして、2010年、その行く直前の決意や、2002年の出会いのことも、より詳しくここにしたためられています。

そして、2010年重慶南方翻訳学院でのコンサート。

この時の記録、リアルタイムの記事はこちらです。

こんな思い出の詰まった地、重慶。
しばらく行けてはいないのですが、バンドとして、歌い手として育ててくれた重慶の皆さんに感謝しています

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