台湾

台湾映画『周處除三害(邦題:我、邪で邪を制す)』

最近、Netflixで見て面白かった台湾の映画のお話。
香港の黃精甫(ウォン・ジンポー)監督が台湾で撮った『周處除三害(邦題:我、邪で邪を制す、英題:The Pig, The Snake and The Pigeon)』が、中国でも大ヒット、台湾で撮られた作品ですが、香港アカデミー賞と言われる第42屆香港電影金像獎では、「最佳亞洲華語電影(Best Asian Chinese Language Film)」を受賞しました。

我、邪で邪を制す – Netflix

主演の阮經天(Ethan Ruan イーサン・ルアン)さん、台湾の俳優、歌手、モデル、作家なのですが、演技にすっかり引き付けられ、好きになりました!

周處除三害とは?

この映画のタイトル『周處除三害(三悪を排除する)』の意味が良く分からなかったので、香港出身の老公に聞くと中国の古文でこういう意味なんだ、とざっくり教えてくれました。
非常~に興味深かったので、中国語の維基百科(Wikipedia)でちょっと調べてみました。

昔昔、魏・呉・蜀~晋の時代、中国の吳郡(現在の江蘇省宜興市)に、周處(236-297年)という裕福な役人の息子さんがいました。
周處は幼いころに父親を亡くし、乗馬や狩りが好きで、色と欲に溺れ、皆から避けられる、悪名高き人物でした。
自分が嫌われているのを知っていた周處は、彼らの考えを変えたいと思い、村の長老達に何に苦しんでいることがあるか尋ねました。
長老たちは、

『三悪を無くさなければ、我々は幸せになれない。三悪とは、虎と龍とあなたです』

と答えました。
(あなたです、って本人に向かって言う?・・・ホントかな?(笑))
だったら、それらを私が退治しよう、と言うと、長老たちは喜びました。
周處は三日三晩かけて龍を殺し、長旅をしてついに虎をも殺しました。

そして、村人たちのために力を尽くして戦った周處が村に戻って来ると、何と、周處がしばらく帰って来ないので死んだと思い、それを皆で祝っている彼らを目にします。

その様子を見て、みじめに思った周處は、考えを改め、勤勉になり、正義に忠実になり、出世をしたことで、自分を含む三悪を無くしたのです。

なるほど。これを聞くと、題名は内容を暗示していることが分かります。
この映画の中での三悪は、「The Pig, The Snake and The Pigeon」の英題通り、豚、蛇、鳩なのです。
これを意識して見ると、この映画ももっと味わい深くなると思います。

内容はネタバレになっちゃいそうなので書きませんが、とにかく見てみてください。

黃精甫監督とのご縁。

実はこの黃精甫監督、2018年にうちの会社で『天目危機』というドラマの沖縄ロケを担当させていただいたことがあります。

(向かって左から黃精甫監督、Ben(当社代表)、CG監督で友人のJet Yin氏。)

私も沖縄のにロケハン行かせていただき、とても楽しいお仕事でした!

実は、残念なことに権利関係でちょっと複雑な問題が起きてしまっているそうで、うちの老公も心配していましたが、とにかく!とってもとっても面白い映画でした。

『周處除三害(我、邪を邪で制す)』、Netflixで見られるので、皆さんもぜひ、見てみてください!最初から目が離せないです。

(Netflix Taiwan “周處除三害” Official trailer)
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