人生・生き方

人生100年時代。「ライフシフト」を考える。

先日の株価大暴落。NISAの積立額が一気に減ってしまって、
「うわ~~~っ!(汗)」
と冷や冷やしましたが、わりとすぐに回復して来て一安心。

まぁ、私なんて投資家の方とは投資額の桁が違って、「人生100年時代、年金だけでは絶対足りないであろう老後の生活のために」と本当にちまちまと、余剰資金で貯金程度にしかやっていないし、新NISAから新しく始めた人たちはまだ含み損の人も多いだろうけど、旧NISAから始めていた私は、幸いなことに含み益はまだまだあるので、「長い人生、こんなこともあるだろうねぇ~」と楽観的に考えています。
でも、二番底が来ないことを祈ります。(笑)

さて、NISAはじめ、色々老後を心配している私ですが(笑)、株価暴落で、またライフシフトについて、改めて考えてしまいました。

『ライフシフト』を考える。

2016年に出版されたリンダ・グラットン著『LIFE SHIFT(ライフ・シフト) 100年時代の人生戦略』
日本でも各メディアを賑わしたベストセラーなので、ご存知の方も多いでしょう。

出版当時2016年、50歳未満の日本人は100年以上生きる時代を過ごす可能性が高い

とのこと。100年生きるなんて、想像もつかなったけど、そうなると、

・70代、さらには80代まで働かなくてはならない
・新しい職種が登場し、手持ちのスキルだけでは生き残れない
・教育→仕事→引退という3ステージの人生が崩壊する
・変化を経験する機会が増えるため、選択肢をもっておくことの価値が増す
・子育て後の人生が長くなることで、家庭と仕事の関係が変わる
・老いて生きる期間ではなく、若々しく生きる期間が長くなる

などが考えられるそう。
特に私が共感したのは、教育→仕事→引退という「3ステージ」から、「マルチ・ステージ」への変化
昔は学校を出て会社に就職して、終身雇用、そして引退というのが、王道だったし、実際、うちの父もまさにそれで、今でも厚生年金で何不自由ない老後を送っています。

でも、今はそうはいかない時代。過去のロールモデルは役に立たないのです。
マルチステージとは、社会に出てから会社勤め、フリーランス、副業や兼業、起業、ボランティア、学び直し…など、さまざまなステージを並行・移行しながら生涯現役であり続けるというモデルなのだそうです。

振り返れば、私は意図せず、マルチステージを歩んで来ていたことに気が付きました。


30代で影響を受けた本、『ターニングポイント』。

ライフシフトもそうですが、そんな言葉が出るずっと前、私が「人生」「生き方」を考える上で、はずせない、30代の時に読んで、とても影響を受けた本は、映画監督の松井久子さん著のターニングポイント」

ターニングポイント 松井久子

前にも書きましたが、松井さんは、20代は雑誌ライター、30代は俳優のマネージャー、40代にドラマや映画のプロデューサー、50代から映画監督というキャリアを築かれた方。
「生きることは、出会うこと。」
共感しかありません。

このご本に出会ってから、松井監督の映画、折り梅を拝見しました。
吉行和子さん演じる痴呆症の義理のお母さんと、原田美枝子さん演じるお嫁さんとその家族の直面する問題と、その問題を乗り越える姿を号泣して見たものです。

私は大学を卒業後、一部上場企業のコンピューターメーカーで広告宣伝やイベントなどの激務をこなしながら、毎週ボイストレーニングに通い、アジアでのコンサートツアーや国内ライブをやりまくっていました。今考えると、あのパワーはどこから出ていたんだろう?と不思議に思うほどです。
そして、その音楽をやりたい一心で安定した職場を辞め、周りからもったいない、とか、変わってるね、とか、親不孝だなぁ、と散々言われていた頃。

退職した年は、中国語と英語の学校に通い、ボイトレも通い続ける、まさに学び直しをし、そして翌年、香港出身の老公(ロウゴン・夫)と結婚すると同時に、映画やドラマの仕事も手伝うようになったフリーランス時代。同時に海外ツアーやライブも忙しくしていて、この松井さんのご本に出合った頃は、まさに人生のターニングポイントの頃でした。

会社を辞めてしまって後悔はないけど、親に対して少し後ろめたい気持ちがあった私は、『ターニングポイント』を読み、どんどんキャリアチェンジしていっていいんだ、と自分を勇気づけていました。

そしてその後、老公と起業したので、

就職(この期間に音楽の副業スタート)→学び直し→結婚、フリーランス→起業

まさに、自然とマルチステージの道をたどって来ていました。

最大の難関、「生涯現役」。

最大の問題は「生涯現役」であり続けられるか。
それは、
・新しい職種が登場し、手持ちのスキルだけでは生き残れない
この問題の克服にかかっていると思います。

例えば、YouTuber、Instagramerなんて職種、昔はなかったし、AIでなくなる職種もたくさんあると言われています。
AIを使用するのは賛否両論ありますが、作曲、作詞、イラスト、動画作成、文章作成なんてAIはお手の物。
普通の事務や翻訳などの仕事もAIに取って代わられる時代がもう来ています。

やばい、これからもう一度学び直しだ!と、最近焦って、色々講座で勉強をしているところです。

そうそう、その「ターニングポイント」の松井さん、今、どうしていらっしゃるんだろう?とネットで検索したところ、こんな素敵な記事を見つけました!
思想史家の子安宣邦さん 映画監督の松井久子さん 89歳と76歳で再婚 晩年の「生き直し」とは :東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

生涯現役で映画監督や作家を続けながら、76歳で再婚!旦那様と手をつないでジムに通っていらっしゃるなんて!なんて素敵な人生でしょう!
今でも運命の出会いを重ねていらっしゃるんですね!

もう一冊、『40代からのライフシフト 実践ハンドブック』。

若い頃からお世話になっているプロデューサーさんからいただいたお仕事で、多摩大学大学院の名誉教授の徳岡晃一郎先生の出版記念パーティでの演奏をさせていただいたのは、2016年。
その時、初めてお会いした徳岡先生はとてもお優しく、初対面とは思えないくらい気さくな方でした。先生が中島みゆきさんの大ファンでいらっしゃるという情報をプロデューサーから事前に聞いていた私は、中島みゆきさんの楽曲を準備して行き、その場で先生をステージにお呼びし、一緒にデュエットして、とても盛り上がりました。

徳岡先生は、東京大学教養学部国際関係論卒、英国オックスフォード大学ビジネスマネジメント修了(経営管理学修士)、日産自動車人事部、欧州日産を経て1999年よりコミュニケーションコンサルティングでは世界最大手の米フライシュマン・ヒラードの日本法人のSVP/パートナー、(株)ライフシフトCEO、そして多摩大学大学院の名誉教授という輝かしい経歴を持つ先生。

そんな先生が、ありがたいことに、そのパーティーがご縁で、奥様と私のライブに良く足を運んでくださるようになり、ご縁が続いていました。

そして、2019年。先生が次のご本を出版される、ということで、今度は先生から直々にパーティでの演奏をご依頼いただきました。
そのご本のテーマは、まさに「ライフシフト」で、40代からのライフシフト 実践ハンドブックというご本。

40代からのライフシフト 徳岡晃一朗

リンダ・グラットン氏の「LIFE SHIFT」を、日本の価値観に置き換えたもので、日本でマルチステージを歩まれている方々の事例もたくさん紹介されているので、とても参考になるし、つくづく人間の人生って面白いなぁ、って読み物としてもお勧めです。
その事例の中には、私が在籍していた富士通の先輩方(直接は存じ上げませんが)もいらっしゃいます。

新たなセカンドキャリアを築くための具体的な教科書とも言うべき本書、今後の人生を悩んでいる、特に40代前後の方はぜひ参考にしていただければ、これからマルチステージへどう転換して「生涯現役」でいけるか、考える良いヒントやきっかけになるのではないかと思います。

(2019年。40代からのライフシフト 実践ハンドブック出版記念パーティにて、徳岡先生と)

リンダ・グラットン氏の「LIFE SHIFT」、書籍が苦手な方は、まんがもあります↓


さぁ、生涯現役に向けて、勉強、勉強!!

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